優しい気持ちは尊重から生まれる相手を敬う気持ちを持って介護に取り組む

高齢者の尊厳を大切にする意識が薄れるとき

介護従事者として高齢者のケアをする立場になった際、どんな姿勢でサービスを提供すべきかを教わることでしょう。
中でもます最初に教え込まれるのが高齢者の尊厳を守ることについてです。
目上の人が目下の他人から身辺の世話をしてもらう形になるのが施設で行われる介護の特徴で、高齢者としては恥ずかしい思いをしているでしょう。
それが我慢できないようになってしまうと良好な関係を構築できず、行うべき介護サービスも提供できなくなってしまいます。
目上の人であるという認識をしっかりと持ち、尊厳を大切にするという意識は介護に携わる上ではいつでも持っていなければならないものです。
ただ、介護現場で働き始めた頃には肝に銘じていたつもりでも、多くの人はその意識がだんだんと薄れてきてしまいます。
そして、その意識が薄れてしまっていたのが原因で失敗する経験を、皆一度はしているということが多いです。
タイミングとして典型的なのが、一通りの業務を覚えて周囲からも一人前として認めてもらえるようになったときです。
現場の忙しさが目につくようになるため、もっと効率よく仕事をしようと思うようになりがちです。
ルーチンで仕事をこなせるようになってくるとその思いが顕著になり、いつの間にか高齢者を個人として認識して尊厳を大切にしてサービスを提供しようという気持ちがなくなってしまいがちなのです。
このタイミングで速やかに認識を新たにしないと失敗してしまうので注意が必要です。